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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1804.05148
Dressing et al. (2018)
Characterizing K2 Candidate Planetary Systems Orbiting Low-Mass Stars III: A High Mass & Low Envelope Fraction for the Warm Neptune K2-55b
(低質量星を公転する K2 惑星系候補の特徴付け III:ウォームネプチューン K2-55b の大きな質量と低いエンベロープ比率)

概要

ケプラー K2 ミッションで発見された K2-55b は,海王星サイズの惑星である.中心星は K7 矮星で,0.715 太陽半径,0.688 太陽質量,有効温度は 4300 Kである.

この惑星系について,IRTF/SpeX で得られた近赤外スペクトルを用いて恒星を特徴付けし,さらにスピッツァー宇宙望遠鏡の IRAC を用いてトランジット観測を行い,将来のフォローアップトランジット観測に向けた K2 候補天体の天体暦の精度を確認した.

K2-55b は 4.43 地球半径,軌道周期は 2.8492725 日,平衡温度はおよそ 900 K と推定される.
10 m 口径の Keck I 望遠鏡の HIRES を用いて測定した視線速度から,惑星の質量 44.0 地球質量と推定される.従って平均密度は 2.8 g cm-3 なる.

この惑星の内部構造について,岩石惑星がある程度の量の水素・ヘリウムのエンベロープに覆われているとモデル化し,エンベロープの質量は惑星全体の質量の 12% であると推定した.
K2-55b は,他の似たサイズの惑星の大部分よりも高密度である.これは,中心星の金属量が高いことと関連する可能性がある.

K2-55b の質量が大きいにも関わらず,大量の揮発性物質のエンベロープを保持していないことは,巨大ガス惑星形成における既存の理論に対して問題を提起する.考えられる可能性としては,別の場所から軌道移動で現在の場所にやってきたか,惑星形成の後期段階に形成されるか,もしくは非効率的なコア降着によりガスの暴走降着の発生を免れたか,形成後期の巨大衝突によってエンベロープが剥がされたかなどのシナリオがある.

なお中心星の金属量は [Fe/H] = 0.376 であり,ケプラー K2 の観測ターゲット中では最も金属量が多い恒星の一つである.

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