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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1804.06346
Kislyakova et al. (2018)
Effective induction heating around strongly magnetized stars
(強く磁化された恒星周りでの実効的な誘導加熱)

概要

中心星の変化する磁場の中に存在する惑星は,惑星の軌道運動によって引き起こされる,惑星内部での大きな誘導加熱を経験する可能性がある.

惑星内部での誘導加熱が効くためには,惑星軌道は恒星の自転軸および磁場の双極軸に対して傾いている必要がある.
恒星の自転軸と磁場の軸が一致している恒星である WX Uma (おおぐま座WX星) を例として用い,傾斜した軌道にある近接惑星の内部では,誘導加熱は木星の衛星イオの内部で発生している潮汐加熱よりも強くなる可能性があることを示す.つまり,2 W m-2 を超える表面熱流量が誘導加熱によって生成可能である.

このような大きさの内部熱源は,惑星表面での非常に活発な火山活動を引き起こす可能性がある.場合によっては,惑星内部の局所的なマグマオーシャンや,惑星軌道に沿って恒星周りにプラズマトーラスが形成される.

火山活動が活発な惑星は,宇宙空間に主に二酸化硫黄を放出する.放出された二酸化硫黄はその後,酸素原子と硫黄原子に解離する.また,若い惑星は二酸化炭素も放出する.そのため,酸素はトーラスの主要成分になると考えられる.

もしトーラス中の酸素原子の柱密度が 1012 cm-2 程度を超えると,1304 Å 周辺の遠紫外線領域での強い酸素原子三重項の吸収特徴によって,トーラスが検出可能である.この条件は,トーラス中の酸素原子が 1 - 10 km s-1 よりも低速で惑星から脱出する時に満たされる.
上記の推定は,誘導加熱ではなく潮汐加熱を受けている惑星にも適用できる.

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