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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1805.00830
Sarkis et al. (2018)
The CARMENES search for exoplanets around M dwarfs: A low-mass planet in the temperate zone of the nearby K2-18
(M 矮星まわりの系外惑星の CARMENES 探査:近傍の K2-18 の温暖な領域内の低質量惑星)

概要

K2-18 は,34 pc の距離にある太陽系近傍の M2.5 矮星である.ケプラーの K2 ミッションでトランジット惑星を持つことが初めに発見され,後にスピッツァー宇宙望遠鏡による観測によってその惑星の存在が確認された.

惑星 K2-18b の半径は ~ 2 地球半径,軌道周期は ~ 33 日であり,惑星は中心星周りの温暖な領域内を公転し,地球に似た強さの輻射を受けている.

ここではこの惑星の質量と密度を決定するため,CARMENES を用いて視線速度フォローアップ観測を行った

その結果,視線速度の半振幅は 3.5 m/s と測定された.これはこの惑星の質量が 9 地球質量である事に相当し,ここから推定される惑星のバルク密度は ~ 4 g cm-3 である.この結果は,K2-18b は低質量惑星で,固体コアと揮発性物質が豊富なエンベロープからなる組成であるというモデルと整合的である.

また最近,この恒星の HARPS を用いた視線速度観測から,9 日周期のシグナルが報告されている.これは,二番目の惑星によるシグナルであると解釈されている.
ここでは,CARMENES データ中に,時間と波長双方に依存する弱いシグナルが存在していることも報告する.このシグナルの起源は恒星活動によるものだと思われる.


今回の観測結果から,K2-18b は M 型矮星周りの温暖な領域に検出されている低質量惑星のグループの一員に追加されることとなった.中心星の近赤外線領域での明るさを元にすると,この系は将来的なジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を用いた詳細な大気研究の良い対象と言える.

K2-18 系について

ケプラーの K2 ミッション中に,2 回のトランジットが観測されている.この天体が観測されたのは,K2 ミッションの Campaign 1 の期間である (Montet et al. 2015).

このトランジットシグナルは後に,スピッツァー宇宙望遠鏡を用いた 4.5 µm という異なる波長での同じトランジット深さの観測結果を元にして,惑星であると確認された (Benneke et al. 2017).

さらに Cloutier et al. (2017) では,HARPS 分光器での K2-18 の視線速度フォローアップ観測を行い,その結果から惑星質量を推定した.またこの系内の二番目のトランジットしていない惑星の存在を示唆している.

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