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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1509.00662
Maggio et al. (2015)
Coordinated X-ray and Optical observations of Star-Planet Interaction in HD 17156
(HD 17156での恒星・惑星間相互作用のX線・可視光共同観測)

概要

恒星と惑星間の相互作用 (Star-planet interaction, SPI)の検出を目指して X線と可視光線で同時観測を行った。
ここでは、HD 17156系に着目した。
この系は、木星質量の惑星で高い軌道離心率を持つ惑星がある。

この系のXMM-Newton observationによるX線での観測と、5ヶ月に渡るHARPS-Nによる可視光領域での分光観測を行った。
惑星が遠星点 (apoastron)に接近している時にXMM-Newtonで観測し、その後近星点 (periastron)通過を、ほぼ同時期にX線と可視光で観測した。

その結果、惑星が近星点付近にいる時期のみにおいて、明確なX線の検出があり、またR'HK 彩層活動インデックスも同時に上昇が見られた

活動が増加した原因としては2つの説が考えられる。
一つは磁場の磁気リコネクションとフレアによるもの、もう一つは潮汐的に引き剥がされた惑星大気の恒星への降着である。
どちらが原因だとしても、この観測は磁気的な恒星・惑星間相互作用の効果を初めて捉えたものだと考えられる。

観測ターゲットについて

惑星 (HD 17156b)は、3.2木星質量を持ち、公転周期 21.2日、軌道離心率 0.68を持つ、典型的なエキセントリック・プラネットである。
近星点での距離は 7.4恒星半径、遠星点では 39.1恒星半径にまで遠ざかる。
軌道長半径は 0.16 AUである(Barbieri et al. 2009)。

中心星 (HD 17156)は、スペクトル型はG0Vで、太陽系から 75 pcの距離にある。
彩層活動のインデックスは、log R'HK = -5.06 〜 -5.01の間を変化する。
この値は、"中年"の太陽型の恒星としては典型的な値である(Pace 2013)。

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