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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。
arXiv:1806.08757
Giles et al. (2018)
The longest period transiting planet candidate from K2
(K2 からの最も長周期のトランジット惑星候補)
このトランジットは継続時間が 54 時間で,トランジット深さは 0.18% であった.測光データと視線速度フォローアップ観測から,この惑星候補イベントの特徴付けを行った.この惑星候補の周期は長く,かつ不明であるため,一般的なフォローアップ方法を適用して特徴付けを行う必要がある.
中心星は 2.70 太陽半径の準巨星であり,惑星候補天体は 1.11 惑星半径,周期は 3650 (+1280, -1130) 日であった.視線速度測定からは,惑星候補天体の質量は 13 木星質量未満と制約された.これは,惑星的な天体であることを示唆している.
結果として,単独のトランジットイベントから,軌道長半径が 4.5 AU の惑星を発見した.存在を確定させるためには,完全な視線速度フォローアップが必要である.もし惑星であると確定した場合は,EPIC 248847494b は発見されたトランジット惑星の中では最も長周期のものになる.
金属量:[Fe/H] = -0.23
有効温度:4898 K
半径:2.70 太陽半径
質量:0.90 太陽質量
軌道長半径:4.5 ± 1.0 AU
半径:1.11 木星半径
平衡温度:183 K
NASA Exoplanet Archive によると,存在が確定しているトランジット惑星の中で,軌道周期が 2500 日 (今回の推定における軌道周期の下限値に相当) を越えるものは 1 つのみである.
0.3 - 15 木星質量の惑星が 3 - 6 AU の範囲にある存在頻度は ~ 4.2 % (Cumming et al. 2008) であり,またそのような惑星がトランジットを起こす確率は 0.12% である.K2 カタログ全体では 312269 個の恒星がある事と,K2 ミッションでの一領域の観測日数が最大で 80 日間なのを考慮すると,このような遠方の惑星が検出される期待値は 1 個のオーダーと見積もることが出来る.
arXiv:1806.08757
Giles et al. (2018)
The longest period transiting planet candidate from K2
(K2 からの最も長周期のトランジット惑星候補)
概要
ケプラー K2 ミッションの Campaign 14 で検出されたの単独のトランジットイベント,EPIC 248847494b のフォローアップ観測の結果について報告する.このトランジットは継続時間が 54 時間で,トランジット深さは 0.18% であった.測光データと視線速度フォローアップ観測から,この惑星候補イベントの特徴付けを行った.この惑星候補の周期は長く,かつ不明であるため,一般的なフォローアップ方法を適用して特徴付けを行う必要がある.
中心星は 2.70 太陽半径の準巨星であり,惑星候補天体は 1.11 惑星半径,周期は 3650 (+1280, -1130) 日であった.視線速度測定からは,惑星候補天体の質量は 13 木星質量未満と制約された.これは,惑星的な天体であることを示唆している.
結果として,単独のトランジットイベントから,軌道長半径が 4.5 AU の惑星を発見した.存在を確定させるためには,完全な視線速度フォローアップが必要である.もし惑星であると確定した場合は,EPIC 248847494b は発見されたトランジット惑星の中では最も長周期のものになる.
パラメータ
EPIC 248847494
距離:560 pc金属量:[Fe/H] = -0.23
有効温度:4898 K
半径:2.70 太陽半径
質量:0.90 太陽質量
EPIC 248847494b
軌道周期:3650 (+1280, -1130) 日軌道長半径:4.5 ± 1.0 AU
半径:1.11 木星半径
平衡温度:183 K
長周期のトランジット系外惑星
EPIC 248847494b が本当に惑星であり,視線速度観測で存在が確定した場合,EPIC 248847494b はこれまで発見されたトランジット系外惑星の中で最も長周期のものになる.NASA Exoplanet Archive によると,存在が確定しているトランジット惑星の中で,軌道周期が 2500 日 (今回の推定における軌道周期の下限値に相当) を越えるものは 1 つのみである.
0.3 - 15 木星質量の惑星が 3 - 6 AU の範囲にある存在頻度は ~ 4.2 % (Cumming et al. 2008) であり,またそのような惑星がトランジットを起こす確率は 0.12% である.K2 カタログ全体では 312269 個の恒星がある事と,K2 ミッションでの一領域の観測日数が最大で 80 日間なのを考慮すると,このような遠方の惑星が検出される期待値は 1 個のオーダーと見積もることが出来る.
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