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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1806.11567
Müller et al. (2018)
Orbital and atmospheric characterization of the planet within the gap of the PDS 70 transition disk
(PDS 70 の遷移円盤のギャップ内の惑星の軌道と大気の特徴付け)

概要

PDS 70 は若い前主系列星であり,周囲に遷移円盤 (transitinal disk) を持っている.円盤中にはギャップが存在することが分かっており,さらにそのギャップの中には惑星質量天体 PDS 70b が発見されている.この惑星の発見は,このような形成過程にあると思われる若い惑星の,初めての確実な直接検出例である.

ここでは,PDS 70b の軌道と大気の特徴付けを目的とした観測を行った.新しく得られた SPHERE/IRDIS によるの深い撮像観測と,SPHERE/IFS による分光観測を行った.

天体の位置測定観測は 6 年の期間をカバーしており,軌道解析を行うことができる.
また,この若い惑星の初めての分光測光観測を,近赤外領域のほとんど全部の領域でカバーした (0.96 - 3.8 µm).

さらに,温度,log g (表面重力),化学組成と雲の特性の広いパラメータ空間をカバーする,異なる複数の大気モデルを用いて,この惑星の大気特性の特徴付けを行った.


その結果,この天体は円盤のギャップの内側の中心星から ~ 22 au の距離にあり,円軌道で円盤と同一平面の軌道を公転している可能性が高いことが判明した.

また,惑星の分光測光観測データを再現できるような大気モデルのパラメータの範囲を見出した.温度範囲は 1000 - 1600 K であり,log g は 3.5 dex より大きい値ではない.
惑星半径の推定値は比較的大きな範囲にまたがり,1.4 - 3.7 木星半径の範囲と推定される.なお,大きい方の推定半径は,惑星の年齢 540 万歳での惑星進化モデルから期待される値よりも大きい値である.

観測データからは,惑星は円軌道で円盤と同一平面を運動していることが示唆される.またこの天体の初めての詳細なスペクトルエネルギー分布からは,有効温度は若い巨大惑星に典型的な値であると示唆された.惑星大気の解析からは,周惑星円盤が惑星の合計のフラックスに寄与している可能性がある事が示された.

また惑星質量の推定値は 2 - 17 木星質量であり,これは Keppler et al. (2018) と整合的である

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