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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1808.00404
Vidotto et al. (2018)
Characterisation of the HD219134 multi-planet system II. Stellar-wind sputtered exospheres in rocky planets b & c
(HD 219134 複数惑星系の特徴付け II.岩石惑星 b と c における恒星風スパッタリングを受けた外気圏)

概要

岩石惑星 HD 219134bHD 219134c の周囲の,難揮発性物質豊富な外気圏の形成についての 3 次元的研究を行った.これらの外気圏は,恒星風によってスパッタリングされた表面粒子によって形成される.

スパッタリングを起こす恒星風の性質は,磁気流体力学シミュレーションから導出した.これは観測によって導かれた恒星の磁場マップを元にしており,また Lyα の観測による恒星風の質量放出率の推定値によって制約されたものである.

惑星が中心星に近いため,惑星へ入射する恒星風の粒子のフラックスは大きいことが示唆される.従ってスパッタリングは,比較的密度が高く難揮発性豊富な外気圏を形成するのに十分効果的である.

スパッタリングによって惑星の昼側の表面全体から難揮発性元素が解放される.成分としては,例えば酸素原子やマグネシウム原子などである.これらが,広がった中性の外気圏を形成する.この個数密度は 10 cm-3 よりも大きい.この外気圏は惑星半径の数倍にまで広がる.


惑星 HD 219134b に関しては,視線方向に沿った OI の柱密度は 1013 cm-2 に達する.この最も高い値は,惑星の軌道運動方向の前方で見られる.この非対称性により,外気圏によるトランジットは非対称な分布になるだろうと考えられる.

この観測可能性を評価するため,HD 219134b の OI 外気圏の期待されるトランジット深さを計算するための ray tracing 光線追跡法の計算を行った.
その結果,OI 1302.2 Å 線でのトランジット深さは 0.042% と推定される.これは連続波のトランジット深さ 0.036% と比較して増加量は小さい.そのため,スパッタリングによって形成されたこの惑星の外気圏は,我々の現在の紫外線観測装置では検出できないだろう

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