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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1612.03511
Rattenbury et al. (2016)
Faint source star planetary microlensing: the discovery of the cold gas giant planet OGLE-2014-BLG-0676Lb
(暗い光源星の惑星のマイクロレンズ:冷たいガス惑星 OGLE-2014-BLG-0676Lb の発見)

概要

重力マイクロレンズ法による OGLE-2014-BLG-0676Lb の発見を報告する.
重力マイクロレンズイベントの観測は,MOA, OGLE, Wise, RoboNET/LCOGT, MiNDSTEp と µFUN グループによって行われた.

光度曲線のすべての解析結果から,レンズ天体系は主星の周りに惑星質量の天体がある系である事が判明した.観測結果と最も合うモデルは,レンズ天体の質量比が (4.78 ± 0.13) × 10-3 というものである.ベイズ統計の解析から,中心星が 0.62 太陽質量で惑星は 3.09 木星質量,射影した軌道間隔が 4.40 AU という値を得た.また,このレンズ系までの距離は 2.22 kpc である.

今回発見されたこの惑星は,重力レンズを用いて発見される個数が増えている,冷たい惑星のうちの一つである.

このマイクロレンズイベントの光度曲線のベースラインの大部分の光は,レンズ天体から来ていると考えられる.そのため,高分解能撮像観測が今回発見された惑星のモデルの妥当性を確認する手段だと考えられる.

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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1612.02870
Duarte et al. (2016)
Physical conditions for Jupiter-like dynamo models
(木星型ダイナモモデルの物理的条件)

概要

Juno ミッションでは,これまでにない精度で木星の磁場の測定が行われる予定であり,これによって惑星の内部構造と力学に制限を与えるための大量のデータが供給されることが期待される.

ここでは,ダイナモで生成された磁場の惑星内部特性への影響を調べるため,66 の数値シミュレーションを解析した.The degree l=4 field model VIP4 と,第一原理シミュレーションをベースとした最新の内部モデルをベンチマークとして使用した.

その結果,VIP4 的な磁場は異なる多くのモデルで実現され得る事が分かった.理想気体を仮定した場合と,第一原理シミュレーションに基づいたより現実的な内部モデルを使用した場合のどちらも,違いは見られなかった.しかし,その他の 2 つの要因が重要であることが判明した.

レイリー数が低い場合は強い双極子磁場の寄与が大きい一方,対流駆動が強すぎる場合は双極子磁場の優位性は消失する.木星的な磁場を生み出すために要求される中間的な領域の条件は,その他の系の特性に依存する.

二番目の要因は,非軸対称の流れ速度と電気伝導度の産物である対流磁気レイノルズ数である.
磁気レイノルズ数が 50 を越える深さが,ダイナモ領域の上端部を表す良い指標であることを発見した.ダイナモ領域が深すぎる場所にある場合,軸対称の双極子成分は幾何学的な理由により再び支配的になりすぎる.これらの結果を木星に外挿した結果,木星のダイナモは惑星半径の 95%に広がっていることが示唆された.

ここでのシミュレーションにおける帯状流は,分子層によく閉じ込められた赤道ジェットによって占められている.ジェットが電気伝導度が高い領域まで届くような場所では,惑星深部で生成される双極子優勢の磁場を変形させる secondary alpha-Omega ダイナモを引き起こす.この secondary dynamo は,VIP4 モデルと整合すると思われる,低緯度での強い磁場パッチ領域を引き起こすことが出来る.

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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1612.02872
Kane et al. (2016)
On the Orbital Inclination of Proxima Centauri b
(プロキシマ・ケンタウリb の軌道傾斜角について)

概要

ケプラーによって系外惑星の発見頻度は大幅に伸びたが,そのような状況であっても近傍の恒星の周りの個々の惑星の発見は,惑星の特徴付けやフォローアップ観測にとって重要である.最近プロキシマ・ケンタウリの周りに発見された系外惑星候補プロキシマ・ケンタウリb は,太陽系近傍におけるスーパーアースの研究の機会を大きくするだろう.

この発見で残されている不明点の一つは,この惑星の真の質量 (true mass) である.この惑星は視線速度法によって検出されたため,最小質量しか判明していない.ここでは,プロキシマ・ケンタウリの惑星について,質量・半径・大気・アルベドの観点から,惑星の軌道傾斜角の影響について記述する.

ここでは,惑星のアストロメトリ,角距離,そして惑星の反射光の特徴について,軌道離心率の効果を含めて計算した.また力学的シミュレーションを行い,ハビタブルゾーン内の別の地球型惑星の存在が軌道傾斜角の関数としてどのように変化するかも計算した.

最後にこれらの効果について,将来の宇宙空間からの測光観測と撮像観測の観点から議論した.これらの観測は,惑星の特徴を検出して惑星の傾斜角と質量の不定性を解決する可能性がある.

研究半径

Anglada-Escud ́e et al. (2016) によって,プロキシマ・ケンタウリの周りに視線速度法で惑星候補天体が発見された.プロキシマ・ケンタウリは晩期型のフレア星で,自転周期は ~ 84 日である.この自転周期は,測光学的 (Anglada-Escud ́e et al. (2016) および分光学的 (Collins et al. 2016など) に確認されている.

惑星は長期間にわたる視線速度観測によって発見され,軌道周期 11.186 日,軌道長半径 0.0485 AU であり,最小質量は地球より 30%大きい値である.

ケンタウルス座アルファ星との近接遭遇によって誘起され得る擾乱の影響を含んだ惑星形成シナリオは,推定されている比較的大きな惑星の軌道離心率を説明できる (Barnes et al. 2016など).しかしこの惑星のトランジットの可能性は事実上排除されているので,惑星半径は不明のままである (Anglada-Escud ́e et al. 2016, Davenport et al. 2016, Kipping et al. 2016).

しかし,傾斜角や真の質量,半径が不明ではあるが,この惑星は地球型惑星だと考えられる.そのため,居住可能かもしれない惑星環境と検出可能かもしれないバイオシグネチャーへの興味が高まる.
ここでは,プロキシマ・ケンタウリb の軌道面と視線方向の傾斜角についての研究を行った.

傾斜角の惑星の特徴への影響

視線速度法によって推定された最小質量は 1.27 地球質量である.

これまでのケプラーなどによる多数の系外惑星の発見の結果から,地球型惑星とそうでない惑星の密度の遷移は ~ 1.5 - 2.0 地球半径程度であると予想される.これより大きい惑星は,不揮発性物質ではなく揮発性物質が主要な構成要素になると考えられる.
Weiss & Marcy (2014) の質量-半径の関係性から,この遷移に相当するのは 3.9 - 5.5 地球質量である.プロキシマ・ケンタウリb の質量がこの範囲を超えるためには,軌道傾斜角は < 14.4°を満たしている必要がある.軌道分布がランダムだとして,またトランジットを起こす確率 1.5%を除くと,この惑星が地球型惑星の範囲に入っている確率は ~ 84%である

その他

プロキシマ・ケンタウリのハビタブルゾーン内にプロキシマ・ケンタウリb 以外の別の惑星が存在し得る可能性についての計算も行った.

現在の情報を元に計算すると,プロキシマ・ケンタウリb と平均軌道共鳴に入っている軌道の位置を除くと,別の地球型惑星が存在する可能性は排除される.

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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1612.02425
Southworth et al. (2016)
Detection of the atmosphere of the 1.6 Earth mass exoplanet GJ 1132b
(1.6 地球質量の系外惑星 GJ 1132b の大気の検出)

概要

ハッブル宇宙望遠鏡の高精度観測では,平衡温度が 1000 K を下回るいくつかのスーパーアースは全て特徴に欠けた透過スペクトルを示しており,これは高高度にある雲の存在を示唆する.

ここでは,1.6 地球質量のトランジット系外惑星 GJ 1132b の大気の検出と思われるシグナルの報告する.この惑星は平衡温度 ~ 600 K で,太陽近傍の M 型星を公転している.

観測は g, r, i, z, J, H, K バンドで,計 9 回のトランジット観測を行った.

各バンドで平均を取った惑星の平均半径は 1.44 地球半径であり,また結果からは “表面半径” は ~ 1.35 地球半径にあるという事が示される.
惑星半径は z, K バンドで大きかった.特に z バンドの半径は連続光よりも 4 σ 大きく,これは大気の検出を示唆する.この z バンドでの大きなトランジット深さは,水かメタン (あるいはその両方) による大きな不透明度か,あるいはこれまでに考慮されてこなかった吸収源によるものであることを示唆する.

惑星の表面半径 1.35 ± 0.21 地球半径という値から,惑星の内部組成はほぼ地球に近い ~ 30%の鉄と ~ 70%のシリケイトの岩石質組成から,水が非常に多い惑星まで,広い範囲の可能性が有り得る.今後のハッブル宇宙望遠鏡による観測と地上望遠鏡からの観測で,この検出を確認し惑星大気組成の制限ができるだろう.

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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1612.02776
Crouzet et al. (2016)
Discovery of XO-6b: a hot Jupiter transiting a fast rotating F5 star on an oblique orbit
(XO-6b の発見:高速自転する F5 星を傾いた軌道でトランジットするホットジュピター)

概要

高速で自転している恒星の周りのホットジュピターはこれまでに数例しか知られていない.このような系外惑星は検出して特徴づけるのが難しく,またおそらく低速自転星まわりの惑星と比べるとあまり一般的ではない.

ここでは,明るく高温で高速で自転する恒星 XO-6 を公転するトランジットホットジュピター XO-6b の発見を報告する.

XO-6 は 10.25 等,有効温度 6720 度,射影された自転速度 vsini = 48 km/s である.XO の観測装置を用いた観測と,フォローアップ観測の結果,惑星のトランジットを検出した.

恒星が非常に高速で自転しているため,視線速度観測によって高い信頼水準での惑星質量を得ることはできなかったが,3 σ で惑星質量の上限値 4.4 木星質量 を得た.

またトランジットの高分散分光観測を,Obsevatoire de Haute-Provence の 193 cm 望遠鏡の SOPHIE 分光器を用いて行い,ドップラートモグラフィーを用いて恒星の line profile を分析した.その結果,トランジットはスペクトル中でも明確に検出された.トモグラフィーの解析と測光観測による光度曲線から独立に得られた惑星半径は整合的であり,これは両方の手法で検出された天体は同一であり,確かに XO-6 の手前をトランジットしている事を示すものである.

また惑星は順行で傾いた軌道にあり,天球面に射影した恒星の自転軸と惑星の公転軸の角度は -20.7°である.

恒星の自転周期は惑星の公転周期より短く,恒星の自転周期は 2.12 日未満,惑星の軌道周期は 3.77 日である.このため,この系は近接した軌道を持つ巨大惑星とその中心星の間の力学相互作用の未探査の領域に位置している.

XO での観測

新しい XO の装置は,Vermillion Cliffs Observatory, Kanab, Utah, Observatorio del Teide, Tenerife, Ca- nary Islands, Observatori Astron`omic del Montsec (OAdM),nearA`ger,Spain の三ヶ所に設置されている.それぞれのユニットは 10 cm 口径の望遠鏡 2 個からなっている.

また,フォローアップ観測は計 6 天文台で行われた.

パラメータ

XO-6
別名:TYC 4357-995-1
等級:10.25
距離:86 pc (196 pc とする文献も)
スペクトル型:F5
有効温度:6720 K
金属量:[Fe/H] = -0.07
質量:1.47 太陽質量
半径:1.93 太陽半径
年齢:1.88 Gyr
自転速度:vsini = 44.2 km/s
XO-6b
軌道周期:3.7650007 日
軌道長半径:0.0815 AU
質量:4.4 木星質量未満,おそらく 1.9 木星質量
半径:2.07 木星半径
平均密度:0.62 g cm-3,おそらく 0.27 g cm-3
平衡温度:1577 K

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