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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1901.01875
King et al. (2019)
The XUV irradiation and likely atmospheric escape of the super-Earth π Men c
(スーパーアースさいだん座パイ星c の XUV 輻射と起きているであろう大気散逸)

概要

さいだん座パイ星c (π Men c) は,TESS ミッションで発見された初めての系外惑星である.2 地球半径で,太陽系近傍の肉眼視できる明るい太陽類似星をトランジットしており,スーパーアースの大気特徴付けに適した対象である.

ここでは過去の ROSAT と Swift による観測データから,惑星大気への中心星からの X 線と極端紫外線の輻射を解析し,惑星からの大気散逸が現在も進行しているかどうかを調べた.中心星は太陽と同じ水準の X 線放射を起こしており,X 線光度は \(L_{\rm X}/L_{\rm bol}=\left(4.84^{+0.92}_{-0.84}\times 10^{-7}\right)\) である.しかし惑星の軌道間隔が小さいため,惑星が受ける高エネルギー輻射は地球が受けるものよりも 2000 倍強い.これはウォームネプチューン GJ 436b で検出されているものよりも大きな大気散逸率を駆動するのに十分な強度であることを示す.また,この恒星の Lyα での明るさは GJ 436 よりも 4 倍明るいと推定される.

スーパーアースの大気スケールハイトが小さいことと,おそらくはこの惑星は雲の多い大気であること,それにより惑星大気の透過スペクトルを得ることが困難であることを考えると,この惑星から散逸する物質による紫外線の吸収は,スーパーアースの大気組成を決定するのに現時点で最良の手段であると結論づけられる.

さいだん座パイ星系

さいだん座パイ星c (π Men c,HD 39091c) は,TESS ミッションで発見された初めての系外惑星である.中心星のさいだん座パイ星は 5.7 等級で,スペクトル型は G0V であり,惑星のサイズは 2 地球半径である (Huang et al. 2018,Gandolfi et al. 2018).この恒星はさいだん座パイ星c 発見以前に,既にトランジットを起こさない長周期の高軌道離心率惑星さいだん座パイ星b を持つことが知られており,こちらの惑星の最小質量は 10 木星質量である (Jones et al. 2002).

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