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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。
arXiv:1901.07034
Feliz et al. (2019)
A Multi-Year Search For Transits Of Proxima Centauri. II: No Evidence For Transit Events With Periods Between 1-30 Days
(プロキシマ・ケンタウリのトランジットの複数年の探査 II:1-30 日の周期を持つトランジットイベントの証拠はなし)
Anglada-Escude ́ et al (2016) では,視線速度法によりプロキシマ・ケンタウリの周りに系外惑星プロキシマb が発見されている.軌道周期は 11.186 日である.この惑星の先験的なトランジット確率は 1.5% である.もしトランジットしていた場合,予測されるトランジット深さは 5 ミリ等級である.
Blank et al. (2018) では 96 セットの光度曲線を用いて,過去に報告されたトランジットの暫定的な検出から予測されるトランジット天体暦とかぶる範囲内を解析した.その結果,11.186 日の軌道周期に対応するトランジットのシグナルはデータ中には見られなかった.
ここではその過去の解析を拡張した.想定される軌道周期が 1-30 日の範囲内で,262 セットの高品質な光度曲線を用いて,周期的なトランジット的なイベントを探した.また惑星のトランジットを模した一連のインジェクションを行い,我々のデータが 5 ミリ等級のトランジット深さを検出するのに十分な感度であることを示す.
この解析でトランジットが存在した場合に発見できる割合は,軌道周期 1 日の場合は ~100%,20 日では ~20% である.
解析の結果,5 日周期よりも短く,5 ミリ等級よりも大きな全てのトランジットは実質的に否定できる.プロキシマb のトランジットは実際には発生しているが,検出を逃れたという可能性は否定できない.しかし,軌道周期 5 日未満で深さが 3 ミリ等級を超える全てのトランジットは実質的に否定された.
arXiv:1901.07034
Feliz et al. (2019)
A Multi-Year Search For Transits Of Proxima Centauri. II: No Evidence For Transit Events With Periods Between 1-30 Days
(プロキシマ・ケンタウリのトランジットの複数年の探査 II:1-30 日の周期を持つトランジットイベントの証拠はなし)
概要
2006 年から 2017 年にかけて,小さい望遠鏡のグローバルネットワークでプロキシマ・ケンタウリを 329 回観測し,光度曲線を取得した.Anglada-Escude ́ et al (2016) では,視線速度法によりプロキシマ・ケンタウリの周りに系外惑星プロキシマb が発見されている.軌道周期は 11.186 日である.この惑星の先験的なトランジット確率は 1.5% である.もしトランジットしていた場合,予測されるトランジット深さは 5 ミリ等級である.
Blank et al. (2018) では 96 セットの光度曲線を用いて,過去に報告されたトランジットの暫定的な検出から予測されるトランジット天体暦とかぶる範囲内を解析した.その結果,11.186 日の軌道周期に対応するトランジットのシグナルはデータ中には見られなかった.
ここではその過去の解析を拡張した.想定される軌道周期が 1-30 日の範囲内で,262 セットの高品質な光度曲線を用いて,周期的なトランジット的なイベントを探した.また惑星のトランジットを模した一連のインジェクションを行い,我々のデータが 5 ミリ等級のトランジット深さを検出するのに十分な感度であることを示す.
この解析でトランジットが存在した場合に発見できる割合は,軌道周期 1 日の場合は ~100%,20 日では ~20% である.
解析の結果,5 日周期よりも短く,5 ミリ等級よりも大きな全てのトランジットは実質的に否定できる.プロキシマb のトランジットは実際には発生しているが,検出を逃れたという可能性は否定できない.しかし,軌道周期 5 日未満で深さが 3 ミリ等級を超える全てのトランジットは実質的に否定された.
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天文・宇宙物理関連メモ vol.295 Anglada-Escudé et al. (2016) プロキシマ・ケンタウリにおける系外惑星候補の検出
天文・宇宙物理関連メモ vol.752 Blank et al. (2018) プロキシマb のトランジットの探査について