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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1903.10507
Dattilo et al. (2019)
Identifying Exoplanets with Deep Learning II: Two New Super-Earths Uncovered by a Neural Network in K2 Data
(深層学習を用いた系外惑星の同定 II:K2 データのニューラルネットワークで明らかになった 2 つの新しいスーパーアース)

概要

何年にも渡って,科学者たちは NASA のケプラーのデータを用いて,数千ものトランジット系外惑星を探し発見してきた.ケプラーのメインミッションの拡張である K2 ミッションでは,ケプラーは全ての黄道面の様々な領域の恒星を観測した.従って,K2 ミッションでは異なる銀河環境にある恒星を観測したことになる.

天文学者たちは,これらの異なる環境で系外惑星のポピュレーションがどう異なるかを調査したいと考えている.しかしそのためには,これらの領域で系外惑星を自動的かつ無バイアスで同定する必要があり,またトランジット惑星のシグナルを模倣する偽陽性シグナルを排除しなければならない.


ここでは,深層学習を用いてこれらの系外惑星のシグナルをクラス分けする手法を提供する.これは,医療科学から言語学に至る分野でポピュラーになりつつある,機械学習アルゴリズムの一種である.

ケプラーの視野内にある系外惑星を同定するのに使われたニューラルネットワークを改良し,銀河環境の異なる領域における K2 キャンペーンでの観測結果から,系外惑星を同定できるようにした.ここでは,AstroNet-K2 という畳み込みニューラルネットワークを学習させ,系外惑星の可能性がある与えられたシグナルが,本当に系外惑星によって引き起こされているか,それとも偽陽性かを見分けられるようにした.

その結果,AstroNet-K2 は系外惑星と偽陽性シグナルをクラス分けするのに大きな成功を収め,今回のテストセットでは判定の精度は 98% であった.この手法は偽陽性を同定して選別するのに特に効率的であるが,現在の所,完全で信頼できる惑星候補サンプルを作成するには人間の監督が必要である.

ここでは AstroNet-K2 を用いて,K2 データ中からこれまでに知られていなかった 2 つの系外惑星を同定し確認した.この手法は,K2 データから新しい系外惑星を自動的に同定し,系外惑星のポピュレーションが銀河中での生まれた場所にどのように依存するのかを調べることへと繋がる第一歩である.

パラメータ

EPIC 246151543 系

EPIC 246151543
質量:0.958 太陽質量
半径:0.947 太陽半径
金属量:[M/H] = 0.218
有効温度:5532 K
EPIC 246151543b (K2-293b)
軌道周期:13.1225 日
半径:2.45 地球半径
EPIC 246151543b (K2-293b) について
Rogers (2015) によると,1.6 地球半径以上のもので軌道周期が 50 日未満のものは,岩石惑星ではないとされる.そのため,この惑星は揮発性物質のエンベロープを持った惑星だろう.

軌道周期が 13.1 日で恒星からの強い輻射にさらされているものの,エンベロープが光蒸発を起こすほどではない.

EPIC 246078672 系

EPIC 246078672
質量:0.987 太陽質量
半径:1.20 太陽半径
金属量:[M/H] = 0.194
有効温度:5612 K
EPIC 246078672b (K2-294b)
軌道周期:2.50387 日
半径:1.66 地球半径
EPIC 246078672b (K2-294b) について
惑星半径が 1.66 地球半径と,Rogers (2015) での岩石惑星・エンベロープを持った惑星との遷移半径に近い.軌道周期は 2.5 日と短周期であるため,明らかに地球類似惑星ではない.

これらの 2 つの惑星は,K2 で発見された惑星としては典型的なものである (Mayo et al. 2018).

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