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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1910.06285
Checlair et al. (2019)
No Snowball on Habitable Tidally Locked Planets with a Dynamic Ocean
(力学的な海洋を持ったハビタブルな潮汐固定惑星にはスノーボール状態は無い)

概要

M 型星周りのハビタブルゾーン内を公転する地球型惑星は,1:1 の自転・公転の潮汐固定状態になった配置であると考えられる.このような惑星は,将来の特徴付けを行うための観測の主要な対象でもある.

地球型惑星の居住可能性を評価する上では,これらの惑星が全球凍結イベントを経験するかどうかは重要である.海洋熱輸送を伴わない,中程度の複雑さの全球気候モデル (global climate model) を用いた過去の研究では,潮汐固定状態の惑星は滑らかに全球凍結状態に移行することが示唆されている.これは,全球的な氷河作用に伴った二分化とヒステリシスを持った気候になる地球とは対照的な傾向である.

ここでは,海洋・大気 GCM (ROCKE-3D) を用いて,大陸のない潮汐固定惑星の気候をモデル化した.このモデルを採用したのは,海洋が高い熱輸送効率を持つことを考慮するためである.

その結果,気候モデルに海洋熱輸送の効果を含むと,全球凍結の二分化は発生しないことを見出した.この結果は,ハビタブルゾーン内で潮汐固定された惑星は,地質学的に有意な時間の間,全球凍結状態にある状態では発見されにくいだろうということを示唆する.

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