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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1511.01083
Heising et al. (2015)
A Search for Ringed Exoplanets using Kepler Photometry
(ケプラー測光観測を用いた環を持つ系外惑星の探査)

概要

環を持つ惑星と持たない惑星のトランジット光度曲線について、モデルを構築した。これを 21のケプラーデータに適用した。この 21の惑星は概ねがホットジュピターである。またこれらの系にはどのような環 (サイズと配置)の存在が期待されるかについて、中心星の有効温度、軌道傾斜角、環の形成と安定性に関する議論をベースに検討を行った。

結果として、環の検出は無かった。また 21の系のうち 12個では、ある配置においては土星のような環の存在は否定された。

また系外惑星の環の検出可能性についても議論した。環を持つ惑星が小さい傾斜角 (~ 5 - 10°)を持つ場合、トランジット光度曲線に大きなシグナルが現れる事を示した。これは将来的な観測での検出が期待される。

天体の環について

太陽系内天体では、4つの惑星に環が発見されている。またケンタウルス族の小惑星 10199 Chariklo (カリクロー)にも環が存在することが確認されている (Braga-Ribas et al. 2014)。そのため太陽系内では合計 5つの天体に環が存在する。

太陽系外天体では、1例の発見の主張がある(Mamajek et al. 2012)。しかしこれは太陽系内天体のような環とは異なる。環の外縁は ~ 0.6 AUにまで広がっており(Kenworthy & Mamajek 2015)、安定な環ではない。これは、惑星か衛星が形成されている円盤だろうと考えられる。(惑星か衛星かは、中心点帯が褐色矮星か惑星かによる)

ケプラーによって発見された惑星の中で最も長い周期を持つものは、ケプラー421bの 705日である(Kipping et al. 2014)。これに対し、木星の軌道周期は 11.9年、土星は 29.5年である。しかしより短周期の、軌道長半径 1 - 0.1 AU程度、あるいは 0.1 AU以下の惑星でも、環は安定に存在しうると考えられている(Schlichting & Chang 2011)。ただしその場合は、氷を主体とする太陽系天体の環とは異なり、岩石主体の環となる。

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