忍者ブログ
日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1512.00134
Sumi et al. (2015)
The First Cold Neptune Analog Exoplanet: MOA-2013-BLG-605Lb
(初めての冷たい海王星類似系外惑星:MOA-2013-BLG-605Lb)

概要

重力マイクロレンズを用いた、初めての海王星類似天体 MOA-2013-BLG-605Lbの検出を報告する。この惑星は、海王星やスーパーアースと類似した質量を持つ。また軌道長半径は、スノーラインの 9 - 14倍の距離である。太陽系の海王星は、太陽系のスノーラインの 11倍程度の距離に存在するため、これと非常に近い値である。

中心星と惑星の質量比は q = Mplanet/Mstar = (3.6 ± 0.7) × 10-4である。中心星と惑星の投影距離は、アインシュタイン半径の 2.39倍であった。

今回の観測結果では、3つの物理的な解が縮退している。そのうち 2つは、マイクロレンズのパララックスパラメータの新しいタイプの縮退である。これは "the wide degeneracy" というものである。

3つのモデルはそれぞれ、

・海王星質量 21 (+6, -7)地球質量の惑星が、低質量のM型矮星 0.19 (+0.05, -0.06)太陽質量の周りを公転している

・小型海王星質量 7.9 (+1.8, -1.2)地球質量の惑星が、褐色矮星 0.068 (+0.019, -0.011)太陽質量の周りを公転している

・スーパーアース質量 3.2 (+0.5, -0.3)地球質量の惑星が、低質量の褐色矮星 0.025 (+0.005, -0.004)太陽質量の周りを公転している

というものである。3次元的な中心星と惑星の間隔はそれぞれ、4.6 (+4.4, -1.2) AU, 2.1 (+1.0, -0.2) AU, 0.94 (+0.67, -0.02) AUであり、それぞれスノーライン半径の 8.9 (+10.5, -1.4)倍, 12 (+7, -1)倍, 14 (+11, -1)倍に相当する。
また、Keck AO観測ではレンズ天体は暗いことが分かった。

今回の発見は、スノーライン半径の 11倍程度を公転する海王星的な天体は一般的であることを示唆する。これらは、重力マイクロレンズ法が最も敏感なスノーライン半径の 3倍程度に存在する惑星と同じくらいの普遍性があると考えられる。そのため、太陽系における天王星や海王星の形成プロセスは、他の惑星系でも一般的であると考えられる。






海王星と同程度の質量を持つ惑星自体は多数発見されていますが、いずれも中心星に近いところを公転する、いわゆる「ホットネプチューン」のようなものしかありませんでした。今回の発見は、同じ海王星質量の惑星でも、中心星から遠方を公転しているものが初めて見つかった、という報告です。

拍手[0回]

PR

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック