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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1512.00483
Mann et al. (2015)
Zodiacal Exoplanets In Time (ZEIT) I: A Neptune-sized planet orbiting an M4.5 dwarf in the Hyades Star Cluster
(ZEIT I:ヒアデス星団内の M4.5矮星を回る海王星サイズの惑星)

概要

若い惑星系の研究は、形成期にある惑星の力学や構造の研究に対して重要である。最近のケプラーによる K2ミッションでの若い (10 - 800 Myr)の星団の観測によって、それが可能になってきている。

ここでは、ヒアデス星団 (Hyades star cluster, 650 - 800 Myr)中の M 4.5矮星 (主系列星)である、EPIC 210490365をトランジットする海王星サイズの惑星の検出を報告する。
光度曲線は惑星によると思われるシグナル以外にも強い 1.88日周期のシグナルを示すが、これは恒星表面の黒点と恒星の自転によるシグナルだと判明した。

高精度近赤外線分光観測装置の IGRINSによる系の視線速度観測より、EPIC 210490365がヒアデス星団のメンバーであると確認した。これにより、EPIC 210490365が星団のメンバーであることと、EPIC 210490365の固有運動から距離が決定でき、さらに EPIC 210490365の半径・質量を ~ 5 - 10%の精度で決定することが出来た。これは多くのケプラーでの M型矮星での精度 (12 - 30%)よりも良い精度である。

また補償光学を用いた撮像観測と高分解能のスペクトル観測から、シグナルは EPIC 210490365に束縛された伴星や、背景星の食連星による偽陽性ではないことを確認した。従って、シグナルは惑星起源のものだと考えられる。

EPIC 210490365bは、3.43地球半径、軌道周期は 3.484日である。これは、これまでにケプラーで発見されている、同程度の質量の恒星を公転する同程度の質量の惑星としては、大きな半径である。この結果は、近接した惑星は初めの数百 Myrの間に多くの大気を失う事を示唆する (※この惑星はまだ若いため、失う途上にあると考えられる、という意味)。

今後の K2によるヒアデス星団、プレアデス星団、プレセペ星団でのトランジット惑星の観測が、EPIC 210490365bが特殊な天体なのか、あるいは同年代の若い惑星には普通で代表的なサイズのものなのかを明らかにしてくれるだろうと考えられる。

パラメータ

EPIC 210490365

自転周期:1.88日
距離:45.7 pc
スペクトル型:M4.5
金属量:[Fe/H] = 0.15
等級:V = 15.881
有効温度:3180 K
質量:0.294太陽質量
半径:0.295太陽半径
光度:8.3 × 10-3太陽光度
平均密度:11.3太陽密度

EPIC 210490365b

公転周期:3.484553日
軌道離心率:0.27 (+0.16, -0.21)
半径:3.43地球半径

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