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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1512.02965
Endl et al. (2015)
Two New Long-Period Giant Planets from the McDonald Observatory Planet Search and Two Stars with Long-Period Radial Velocity Signals Related to Stellar Activity Cycles
(マクドナルド天文台惑星探査による2つの新しい長周期巨大惑星と恒星活動サイクルに関連した2つの恒星の長周期視線速度シグナル)

概要

HD 95872HD 162004 (りゅう座プサイ1星B)の周りに、それぞれ 1つずつ計 2個の新しい系外惑星を発見した。マクドナルド天文台での惑星探査の一環であり、視線速度法による観測を行っている。

HD 95872bは最小質量が 4.6木星質量、軌道長半径が 5.2 AUである。りゅう座プサイ1星Bb1 Dra Bb)は最小質量が 1.5木星質量、軌道長半径は 4.4 AUである。従って、これらの惑星は木星類似の惑星であると考えられる。これらの惑星は、マクドナルド天文台にある 2.7 m望遠鏡に搭載されている分光器を用いて、およそ 15年に渡る精密な視線速度観測によって発見されたものである。

りゅう座プサイ1星Bでは、惑星による視線速度シグナルの他に、長周期の非線形のトレンドも検出されている。これは、木星と土星のペアのような、さらなる惑星の存在を示唆するものである。また、りゅう座プサイ1星Aは、別の恒星の伴星による大きな視線速度の振幅を持っている。このさらなる伴星は、スペックつ画像によって観測された。

また、HD 10086と HD 102870 (おとめ座ベータ星)にも、惑星によるものと整合的な視線速度のシグナルが検出された。しかしこれは、惑星の公転運動によるものではなく、恒星活動に起因する視線速度飲みかけの変動だと考えられる。このようなシグナルの区別のためには、恒星の磁気的な活動のモニタリングが重要であるということを意味している。つまり、長周期の恒星活動サイクルは、木星類似の惑星によるシグナルを "模倣" する可能性がある。

各系のパラメータ

HD 95872系

HD 95872
スペクトル型:K0V
等級:V = 9.895
距離:7.56 pc
有効温度:5312 K
金属量:[Fe/H] = 0.41 dex
質量:0.95太陽質量
年齢:10.0 Gyr
HD 95872b
周期:4375日
最小質量:4.6木星質量
軌道離心率:0.06
軌道長半径:5.2 AU

りゅう座プサイ1星B系

りゅう座プサイ1星B
スペクトル型:G0V
等級:V = 5.699
距離:22.16 pc
有効温度:6212 K
金属量:[Fe/H] = 0.01 dex
質量:1.19太陽質量
年齢:3.3 Gyr
りゅう座プサイ1星Bb
周期:3117日
最小質量:1.53木星質量
軌道離心率:0.40
軌道長半径:4.43 AU
りゅう座プサイ1星系について
りゅう座プサイ1星は実視連星になっており、主星がりゅう座プサイ1星A、伴星がりゅう座プサイ1星Bである。

りゅう座プサイ1星Aは、別名としてりゅう座31番星A、HR 6636、HD 162003、HIP 86614という名前を持ち、スペクトル型が F5Vである。りゅう座プサイ1星Bは、別名としてりゅう座31番星B、HR 6637、HD 162004、HIP 86620という名前を持つ。この 2つの恒星の天球面上での間隔は 667 AUである。

りゅう座プサイ1星Aには、不可視の伴星 (最小質量 ~ 50木星質量)の存在が、視線速度観測から示唆されている (Toyota et al. 2009)。今回の観測では、軌道周期が 6649日、最小質量 551木星質量、軌道長半径 8.7 AU、軌道離心率 e = 0.674の伴星が検出された。

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