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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1604.06533
Han et al. (2016)
A New Non-Planetary Interpretation of the Microlensing Event OGLE-2013-BLG-0723
(マイクロレンズイベント OGLE-2013-BLG-0723 の惑星ではない新しい解釈)

概要

Udalski et al. (2015) では,重力マイクロレンズイベント OGLE-2013-BLG-0723 の解析から,このイベントのレンズ天体は,恒星のまわりを褐色矮星が公転し,さらにその褐色矮星のまわりを金星質量の惑星が公転していると報告された.ここでは,この同じイベントを異なる構造の可能性を考慮して再解析を行った.

その結果,先行研究での 3 体の天体が存在するという解とは対照的に,レンズ天体は 2 体であるという解が得られた.この新しい解は,先行研究における解 (恒星 + 褐色矮星 + 金星質量の惑星) よりも光度曲線をよく説明する.カイ二乗検定において,Δχ2 ~ 202 の改善であった.

従って,このイベントを起こしたレンズ天体としては,今回得られた新しい解の方が正しいモデルであると考えられる.

新しい解における系のパラメータは,~ 3 kpc の距離にある,~ 0.2太陽質量と ~ 0.1太陽質量の 2 つの恒星の連星系というものである.マイクロレンズイベントの発生確率的にも,こちらのモデルが支持される.

このように,全く異なる解であっても重力マイクロレンズ現象による光度曲線を説明できてしまうため,レンズ系の幾何学的配置の可能な解を探す際には慎重に行う必要がある.

新しい解析について

ここでは,可能な解を見落とさないよう,先行研究に比べてパラメータのグリッドの取り方を小さくした.また,光度曲線が連星系によって作られたものであるという可能性を考慮した.

先行研究では,恒星まわりの褐色矮星がさらに金星質量の惑星を持つというモデルを示唆したが,今回の連星の方が観測結果とよく合う.

今回得られた解は 2 つの可能性が縮退しており,解 1 は,3.11 kpc の距離にある,0.22太陽質量と 0.13太陽質量の連星で,お互いの投影距離は 1.57 AU というもの,解 2 は,2.74 kpc の距離にある,0.19太陽質量と 0.10 太陽質量の連星で,お互いの投影距離は 1.38 AU というものである.

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