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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1607.01397
Hamers & Portegies Zwart (2016)
White dwarf pollution by planets in stellar binaries
(連星系内の惑星による白色矮星の汚染)

概要

およそ 20%の白色矮星は,重元素による表面の汚染を示す.これは,潮汐破壊された惑星物質によるものと考えられている.しかし一般的には,白色矮星形成後の惑星-惑星相互作用によるモデルでは,白色矮星の冷却時間が数十億年の場合は汚染を説明できない.

ここでは,惑星は別の伴星による Lidov-Kozai 振動によって擾乱を受け,さらに中心星の質量放出によって不安定がさらに加速されるというモデルを考えることによって,長い冷却時間の白色矮星に対しても表面の重元素汚染が説明できることを示した.

計算結果からは,観測から得られている物質の降着率である 0.01 - 1 火星質量を整合的である.しかし,0.3 火星質量未満の場合では非重力的効果が重要であると言うことが示された.

シミュレーションの結果,惑星物質によって表面が汚染される白色矮星の割合は ~ 0.05 でああり,冷却時間が 0.1 - 1 Gyr の中間的な年齢の白色矮星に対しては観測と整合的である.

しかし冷却時間が 0.1 Gyr 以下の場合と 1 Gyr 以上の場合では,観測されている汚染の割合である ~ 0.7 は,今回提案しているシナリオでは説明はできない.しかし,今回の計算結果は,白色矮星の伴星探しの動機となり得る.

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