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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1701.00318
Gao et al. (2017)
Sulfur Hazes in Giant Exoplanet Atmospheres: Impacts on Reflected Light Spectra
(巨大系外惑星大気中の硫黄のヘイズ:反射光スペクトルへの影響)

概要

巨大系外惑星の大気の中では,H2S の光分解の影響により,硫黄のヘイズ (haze, もや) が発生するであろうということが最近の研究によって示されている.

ここでは,これまでに実証されている,輻射・対流モデル,雲モデルとアルベドモデルの組み合わせを用いて,そのようなヘイズの存在が系外惑星の幾何学的アルベドスペクトルにどのような影響を与えるかを調べた.また NASA の計画である宇宙望遠鏡 WFIRST (Wide Field Infrared Survey Telescope) での直接撮像の結果にどのような影響を及ぼすかについても調べた.

木星質量の惑星の場合,H2S の光化学的破壊によって,大気圧が 100 - 0.1 mbar の間の領域で S8 が ~ 1 ppmv 生成し,S8 の蒸気の過飽和に依存した量の硫黄のヘイズを生成する.
※注釈
ppmv: 体積 (volume) で比較した時の百万分率 (perts per million)
ヘイズの質量は,惑星の幾何学的アルベドスペクトルを大きく変えることが分かった.
晴れた大気の場合は 0.5 - 1 µm の波長域で分子の吸収によって暗く見えるようになるのに対して,硫黄のヘイズが存在する場合は,散乱の影響によりアルベドは ~ 0.7 程度にまで上昇する.これは,0.4 µm より短い波長域ではヘイズによる強い吸収によりアルベドは < 0.1 となり,晴れた大気ではレイリー散乱によってアルベドが高くなることと比べると対照的である.

結果として,惑星の色は青からオレンジへシフトする.
また,硫黄のヘイズが存在することにより,大気組成を決定するのに有用であるメタンや水の分子によるスペクトルの特徴は隠される.

WFIRST による観測で,そのようなヘイズの検出は可能である.しかし,硫黄のヘイズ・水氷・KCl/ZnS の雲を識別するためには 0.4 µm より短い波長での観測が必要であり,これは WFIRST の範囲を超える.

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