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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1706.00058
Esplin et al. (2017)
A survey for planetary-mass brown dwarfs in the Chamaeleon I star-forming region
(カメレオン I 星形成領域における惑星質量褐色矮星のサーベイ)

概要

Chamaeleon I 星形成領域 (star-forming region) での惑星質量を持つ褐色矮星のサーベイを行った.サーベイには,固有運動の測定と,スピッツァー宇宙望遠鏡,ハッブル宇宙望遠鏡,地上望遠鏡での観測から得た可視光と赤外線の測光データを用いた.

Gemini Observatory での近赤外分光観測の結果から,6 つの新しい晩期型天体の候補を検出した.このうちの一つ,Cha J11110675−7636030 は,extinction-correlated MK が最も小さく,天体の進化モデルに依存して変化するが,観測値に対応する質量は 3 - 6 木星質量と推定される

この天体と他の 2 つの天体の中間赤外での色は,スペクトル型で ≦ M9.5 より若い光球面よりも赤い色を示す.これは天体の周囲に円盤が存在することをを示唆する結果である.しかし,これらの天体は M9.5 よりも晩期型の天体であると考えられ,これらのタイプの天体では若い光球面の中間赤外色はあまりはっきりとは分かっていない.そのため,色の超過が円盤によるものかは明確には決定できない.

もし Cha J11110675−7636030 が円盤を持っているのであれば,この天体は円盤を持つ褐色矮星の中で最も軽いもののひとつになる.

ここで発見した新しい褐色矮星の推定質量はこのサーベイ観測での completeness limit (完全性限界) である 6 - 10 木星質量を下回るため,Chamaeleon I における初期質量関数の最小質量の測定のためのより詳細な観測が必要である.

研究背景

若い恒星と褐色矮星の質量の分布 (言い換えれば初期質量関数 (initial mass function, IMF)) は,星形成過程で決まる.そのため IMF の測定を行うことによって,星形成理論を検証する事ができる.

星形成理論では,IMF の最小質量の予言値は広い範囲を取る (1 - 100 木星質量,Low & Lynden-Bell 1976, Larson 1992など).IMF の最小質量は,太陽近傍の褐色矮星のサーベイ (Kirkpatrick et al. 2012),若い運動星団 (Gagné et al. 2015),散開星団 (Moraux et al. 2004),星形成領域 (Lhuman et al. 2009など) によって与えられてきた.

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