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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1706.02532
Gandolfi et al. (2017)
The transiting multi-planet system HD3167: a 5.7 MEarth Super-Earth and a 8.3 MEarth mini-Neptune
(トランジットする複数惑星系 HD 3167:5.7 地球質量スーパーアースと 8.3 地球質量ミニネプチューン)

概要

HD 3167 は明るい (V = 8.9) K0V 星である.NASA のケプラー K2 ミッションの Campaign 8 によって観測された.この恒星はこれまでに 2 つの小さいトランジット惑星が発見されている (Vanderburg et al. 2016).HD 3167b という超短周期 (0.96 日) のスーパーアースと,HD 3167c のミニネプチューンであり,後者は比較的長周期軌道 (29.85 日) である.

この系の,FIES at NOT, HARPS at ESO-3.6 m, HARPS-N at TNG の分光器を用いた視線速度でのフォローアップ観測を行った.この観測から,半径,質量と平均密度といった系のパラメータを決定した.

HD 3167b の質量は 5.69 ± 0.44 地球質量,半径は 1.574 ± 0.054 地球半径であり,平均密度 8.00 (+1.10, -0.98) g cm-3 となった.そのため,この惑星は岩石の地球型組成を持つことが知られている超短周期惑星の小グループの一員である.

HD 3167c は 8.33 (+1.79, -1.85) 地球質量,2.740 (+0.106, -0.100) 地球半径,平均密度は 2.21 (+0.56, -0.53) g cm-3 であり,固体コアを囲んでいる厚い大気エンベロープの存在を示唆する.

HD 3167c の方は大きな大気圧力スケールハイト (~ 350 km) を持ち,中心星も明るいことから,大気観測の良い対象である.

また視線速度中には別のシグナルの兆候も検出された.ただし現時点のデータではその由来については特定できない.



内容的に,天文・宇宙物理関連メモ vol.489 Christiansen et al. (2017) HD 3167 まわりの 3 つの惑星と完全に被っていると思われる論文です.

Christiansen et al. (2017) の方は 2 つの惑星の質量を決定した上で,さらに 3 体目のトランジットしない惑星を視線速度法から検出しています.一方でこちらの Gandolfi et al. (2017) では,2 つの惑星の質量は同じく決定しており,別の視線速度シグナルの存在は突き止めたようですが,その原因については言及していません.

Christiansen et al. (2017) の論文は既に学術誌に受理されているようですが,こちらはどうなるのでしょうか.

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