忍者ブログ
日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1708.03336
Astudillo-Defru et al. (2017)
The HARPS search for southern extra-solar planets XLII. A system of Earth-mass planets around the nearby M dwarf YZ Cet
(HARPS による南天の太陽系外惑星探査 XLII:近傍の M 型矮星くじら座YZ星の周りの地球質量惑星の系)

概要

系外惑星のサーベイ観測からは,低質量の複数の惑星がコンパクトな軌道にある系は一般的であることが分かっている.しかし,少数の例を除いては惑星の質量は一般的には未知である.

主系列のもっとも末端 (※注:スペクトル型で言うと M 型) では主星は質量が最も低く,そのため惑星による公転運動の影響を最も大きく受ける.そのような状況を考え,ここでは低質量 (0.13 太陽質量) の M 型矮星 YZ Cet (くじら座YZ星) (別名:GJ 54.1,HIP 5643) を重点的に観測した.

分光観測と測光観測の両方から,視線速度と恒星活動指標を導出した.その結果,少なくとも 3 つの惑星が,コンパクトな軌道で公転している強い証拠を発見した.また内側の 2 つは,2:3 平均運動共鳴に入っている.これらの惑星の最小質量は地球と同程度であった.またこの質量は,これまでに視線速度で測定された中では最も低質量のものである.

また,さらに低質量の惑星 (最小質量が 0.472 地球質量) が 1.04 日周期で公転している可能性がある.

N 体力学的モデルを用いて,この系のパラメータへの制限を与えた.この系までの距離は 3.6 パーセクであり,くじら座YZ星は,これまでに発見されている中で最も近い複数惑星系である

パラメータ

くじら座YZ星
スペクトル型:M4.5
質量:0.130 太陽質量
半径:0.168 太陽半径
有効温度:3056 K
金属量:[Fe/H] = -0.26
年齡:5.0 Gyr
くじら座YZ星b
最小質量:0.75 地球質量
軌道周期:1.96876 日
軌道離心率:0.00
軌道長半径:0.01557 AU
くじら座YZ星c
最小質量:0.90 地球質量
軌道周期:3.06008 日
軌道離心率:0.04
軌道長半径:0.02090 AU
くじら座YZ星d
最小質量:1.14 地球質量
軌道周期:4.65627 日
軌道離心率:0.129
軌道長半径:0.02764 AU

拍手[0回]

PR

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック