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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1708.07858
Schwamb et al. (2017)
Planet Four: Terrains - Discovery of Araneiforms Outside of the South Polar Layered Deposits
(Planet Four: Terrains - 南極層鉱床の外のクモ状地形の発見)

概要

Planet Four: Terrains (P4T) プロジェクトによる,火星の南極領域に季節的に形成された地形の系統的なマッピング結果について報告する.

P4T は市民参加型のオンライン科学プロジェクトである.P4T では,火星探査機のマーズ・リコネッサンス・オービターが取得し,一般公開されている Context Camera (CTX) 画像の視覚的識別の作業に一般市民が参加している.
P4T に参加するボランティアは特に,
1) araneiforms (“spiders” として知られている,中心の穴と放射状に広がる溝からなる特徴的な地形)
2) South Polar Residual Cap (SPRC) の,侵食によって形成された窪地,溝 (トラフ),メサ,尾根,準円状の穴など (これらをまとめて “Swiss sheese terrain” ,スイスチーズ状地形と呼ぶ)
3) クレーター
といった地形をを探し出す作業を行っている.

ここでは,緯度 -75°N 以下の南極地域の 11%をカバーする 90 枚の CTX 画像において,信頼性の高い,古典的なクモ状の araneiforms とスイスチーズ状地形の分布を紹介する.

信頼性の高いクモ状地形のサンプル中には,確信を持ってスイスチーズ状地形だと識別される場所は存在しなかった.

過去に報告されているクモ状地形は,存在する場所は南極層鉱床 (South Polar Layered Deposits, SPLD) の中に限られていると報告されていた.しかし今回の研究では,SPLD 領域の外における初めてのクモ状地形を同定した.

この地形を,高分解能の High Resolution Imaging Science Experiment (HiRISE) 撮像観測で確認した.その結果,Amazonian と Hesperian 極地ユニット (アマゾニス領域とヘスペリア領域) と,Early Noachian 高原ユニット (ノアキス領域) で araneiforms (クモ状の地形) を発見した,

高い信頼度で同定された araneiforms のうち 75%は, SPLD の場所に存在した.現在の観測と解析では,これらが火星の南極領域における araneiforms の形成に貢献する地質ユニットであるかどうかは判断できない.

今回の結果は,これらの地形が二酸化炭素ジェットによって形成されるというシナリオと整合的なものである.これは,季節性の二酸化炭素氷シートの下の表面の脆弱さを利用して,多くの季節にわたってレゴリスに areneiforms の溝を形作っているというシナリオである.今回同定された新しい領域は,二酸化炭素ジェットプロセスにおける溝形成に必要な条件を調査するためのサンプルとして用いることが出来る.






"Araneiform" とは聞き慣れない単語ですが,araneid +‎ -form で「クモのような形状を持ったもの」という意味になるようです.

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