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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1710.00076
Dai et al. (2017)
The discovery and mass measurement of a new ultra-short-period planet: EPIC~228732031b
(新しい超短周期惑星の発見と質量測定:EPIC 228732031b)

概要

新しい ultra-short-period planet (USP planet, 超短周期惑星) の発見を報告する.また,超短周期惑星のうち質量と半径が測定されているものの特性についてまとめる.

新しい惑星は EPIC 228732031b であり,ケプラー K2 ミッションの Champaign 10 の観測によって検出された.中心星は G 型星 であり,惑星半径は 1.81 地球半径,軌道周期は 8.9 時間である.

Magellan/PFS と TNG/HARPS-N を用いて視線速度を取得した.その結果,惑星の軌道運動に伴う恒星活動の存在を検出した.
この観測から,惑星の質量を以下の 2 つの異なる手法で決定した.
(1) “floating chunk offset” method,同じ夜に観測された速度の変化のみに基づくもの,
(2) ガウス過程回帰,視線速度と測光データの両方にもとづくもの.

これらの結果はお互いに整合的であり,惑星質量は 6.5 ± 1.6 地球質量と推定された.また,平均密度は 6.0 (+3.0, -2.7) g cm-3 である.

超短周期惑星

超短周期惑星は,軌道周期が 1 日未満の惑星を指し,一般に 2 地球半径より小さい半径を持つ.
よく知られているのはケプラー78b であり.この惑星はおおむね地球サイズで, 8.5 時間で太陽型星の周りを公転している (Sanchis-Ojeda et al. 2013など).

ケプラーのデータを用いることで,これまでに 100 個程度の超短周期惑星が報告されている (Sanchis-Ojeda et al. 2014).
このうち,G 型星周りの超短周期惑星の存在頻度は 0.5%程度である.K, M 型星まわりではそれより存在頻度は高く,F 型星は低いと報告されている.

また超短周期惑星の全てではないが,多くの場合,より大きな軌道を持った別の惑星が系に存在していることが分かっている.

超短周期惑星はかつては大きな惑星であり,ガスのエンベロープを失った残骸であるとする説がある (Sanchis-Ojeda et al.2014,Lopez 2016,Lundkvist et al. 2016,Winn et al. 2017).

パラメータ

EPIC 228732031
有効温度:5200 K
金属量:[Fe/H] = -0.00
質量:0.84 太陽質量
半径:0.81 太陽半径
自転周期:9.37 日
距離:174 pc
EPIC 228732031b
軌道周期:0.3693038 日
半径:1.81 地球半径
質量:6.5 ± 1.6 地球質量
平均密度:6.0 (+3.0, -2.7) g cm-3

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