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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1712.04409
Domokos et al. (2017)
Explaining the elongated shape of 'Oumuamua by the Eikonal abrasion model
(アイコナール摩耗モデルによるオウムアムアの細長い形状の説明)

概要

太陽系外起源の天体 1I/2017 U1 (オウムアムア) は,測光観測の結果から,前例のない形状をしていることが判明している.例えば,Meech et al. (2017) ではこの天体の軸比は 1/10 であると報告されている.

ここでは,大量の非常に小さい粒子による原始小惑星の摩耗 (abrasion) によって,最終的にそのような細長い形状の天体を形成しうることを示す
この結果を予測するモデル (Eikonal 方程式と呼ばれる) は,Domokos et al. (2009) で既に示唆されており,その中では摩耗は小惑星の形状の進化において重要な役割を果たすことが示されている.



小惑星同士で発生するような破壊的な衝突では,平均的な軸比が 2:√2:1 となる破片が生成される (Ryan 2000など).この軸比の値には状況に応じて変動があるものの,オウムアムアの値である 1:10 に近い極端な比率は観測されていない.そのため,オウムアムアが衝突破壊によって生じる原始的な破片である可能性は非常に低い.

衝突破壊によって発生した初期の破片は,その後非破壊的な衝突を介して進化する.その結果は,破片と衝突体の質量比によって決まる.これらの衝突進化の中には合体も含むが,合体では軸比が 1:3 を超えるような形状の説明は難しい.

質量の比が大きいもの同士の衝突や,質量比が中間的である場合の衝突は,曲率が駆動する摩耗を引き起こし,天体を丸くする傾向傾向にある (Domokos et al. 2014).一方で,質量比が大きく高速の衝突体による低エネルギーの衝突の場合は反対の結果となり,小惑星を球形から遠ざけるような形状の進化が発生する

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