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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1801.05850
Chauvin et al. (2018)
Investigating the young Solar System analog HD95086
(若い太陽類似星 HD 95086 の調査)

概要

HD 95086 (A8V 星,年齢 1700 万歳) は,珍しい惑星系を伴っている.この系では,複数の帯のデブリ円盤と,4 - 5 木星質量の巨大惑星が,どちらも直接撮像によって観測されている.

ここでは,視線速度観測と直接撮像観測の組み合わせから,この若い系の全体的な構造を特徴づける研究を行った.主な目的は,惑星 HD 95086b の物理特性と軌道特性の特徴付けと.より短周期・長周期の別の惑星の存在を探査し,低温の外側デブリ帯を散乱光で撮像することである.

視線速度は,European Southern Observatory の 3.6 m 望遠鏡に設置されている HARPS を用いて 2 年以上に渡って観測し,3 au 以内の巨大惑星の存在を探査した.また,Very Large Telescope の SPHERE の IFS 積分場分光器と IRDIS 多バンド撮像 を用いて,2015 - 2017 年の間の 6 回に渡って,10 au 以遠のかすかな星周環境の撮像観測を行った.

その結果,別の巨大惑星は検出されなかった.
IRDIS の視野中に発見された点源については,この系に付随する伴星なのか,あるいは背景天体の混入なのかの性質の同定を行った.

低温の外側ベルトの縁付近に最近 ALMA によって発見された天体に対応するものは検出されなかった.

HD 95086b はまず IFS を用いた観測の J バンドで分解された.その近赤外線のスペクトルエネルギー分布は,L7 - 9 矮星のスペクトルテンプレートか,あるいはそれにわずかにダストを伴ったものでよくフィット出来ることが分かった.1 - 4 µm での非常に赤いスペクトル分布は,L/T 型の遷移にいる低重力の天体に典型的なものであった.

惑星の軌道運動は 2015 年 1 月と 2017 年 5 月の間で分解された.過去の NaCo 測定と併せた解析より,軌道は逆行であり,軌道離心率は低いか中間程度の値である 0.2 (+0.3, -0.2) と推定される.
軌道長半径は 52 au 程度であり,これは軌道周期が 288 年程度であることに対応する.また軌道傾斜角は 141° 程度であり.これは惑星と円盤が同一平面であることを示唆している.

また,100 - 300 au の間の低温の外側デブリ帯の偏光微分撮像の検出を報告する,この帯の動径方向の広がりは,最近の ALMA 1.3 mm での観測と整合的である.

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