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日々の感想などどうでもよいことを書き連ねるためだけのブログ。
論文関連の(ほぼ)個人用メモ。



arXiv:1803.02005
Woo & Lee (2018)
On the Early In Situ Formation of Pluto's Small Satellites
(冥王星の小衛星の早期その場形成について)

概要

冥王星の小さい衛星,Styx (ステュクス),Nix (ニクス),Kerberos (ケルベロス),Hydra (ヒドラ) の形成過程は未解明である.これらの衛星の軌道はほぼ円軌道で,平均運動共鳴に近く,カロンの軌道とほぼ同一平面に存在している.

一つの形成シナリオは,カロンが潮汐進化するよりも前の段階に,カロンを形成した巨大衝突によって放出されたデブリの円盤から,現在の軌道の近くで形成されたというものである.このシナリオの妥当性を,小衛星を試験粒子として扱った N 体計算を用いて検証した.初期条件として,冥王星-カロンを初期に数冥王星半径の距離に置き,軌道離心率を 0 か 0.2 とした状態から,潮汐的に進化させた計算を行った.

冥王星-カロンの潮汐進化の後,試験粒子の自由離心率 \(e_{\rm free}\)を,試験粒子と系の質量中心の距離に対して高速フーリエ変換を適用することで抽出した.その結果を,4 つの小衛星の現在の離心率と比較した.

それぞれの小衛星の現在の軌道離心率と合致する \(e_{\rm free}\) で生き残る試験粒子は,冥王星の実行的な潮汐散逸関数 Q = 100 で初期のカロンの離心率 0.2 が高速に減衰するモデルにおいて,その潮汐進化の最中に平均運動共鳴に影響されないもののみであった.しかしこれらの試験粒子は,カロンと 4:1,5:1,6:1 の共鳴に入ったり,共鳴に近い関係になったりしないものばかりであった.
そのため,冥王星の小衛星の形成には代替シナリオが必要であることが示唆される

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