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論文関連の(ほぼ)個人用メモ。
arXiv:1804.10618
Suissa & Kipping (2018)
TRAPPIST-1e Has a Large Iron Core
(TRAPPIST-1e は大きな鉄のコアを持つ)
これら複数の惑星間の重力的相互作用は,トランジット時刻の変動を生み出す.この手法を用いて,Grimm et al. (2018) では TRAPPIST-1 系の惑星の質量が 5% - 12% の精度で測定されている.
これらの質量と,それぞれの惑星の 5% 未満の精度で測定された半径を用いて,Suissa et al. (2018) の手法を適用して各惑星のコア半径割合 (core radius fraction, CRF) の最小値と最大値を推定した.
その結果,CRF がゼロでない最小値を持つことが確実なものは TRAPPIST-1e のみであり,CRF は 49% より大きく 72% より小さい値となった.これは地球と近い値である.そのため,TRAPPIST-1e は,地球に似た大きな鉄のコアを保持している可能性がある.さらにこの惑星は地球サイズであり,TRAPPIST-1 まわりの温暖な領域の中に位置している.
arXiv:1804.10618
Suissa & Kipping (2018)
TRAPPIST-1e Has a Large Iron Core
(TRAPPIST-1e は大きな鉄のコアを持つ)
概要
TRAPPIST-1 系は,系外惑星の大気と内部構造を理解するための良い研究対象である.これら複数の惑星間の重力的相互作用は,トランジット時刻の変動を生み出す.この手法を用いて,Grimm et al. (2018) では TRAPPIST-1 系の惑星の質量が 5% - 12% の精度で測定されている.
これらの質量と,それぞれの惑星の 5% 未満の精度で測定された半径を用いて,Suissa et al. (2018) の手法を適用して各惑星のコア半径割合 (core radius fraction, CRF) の最小値と最大値を推定した.
その結果,CRF がゼロでない最小値を持つことが確実なものは TRAPPIST-1e のみであり,CRF は 49% より大きく 72% より小さい値となった.これは地球と近い値である.そのため,TRAPPIST-1e は,地球に似た大きな鉄のコアを保持している可能性がある.さらにこの惑星は地球サイズであり,TRAPPIST-1 まわりの温暖な領域の中に位置している.
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天文・宇宙物理関連メモ vol.736 Grimm et al. (2018) TTV を用いた TRAPPIST-1 系の惑星質量の推定の改善